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レンズと画角のちがいを知り、表現に活かす CG制作者のための画角講座

CGWorldで紹介されている、画角に関する解説。ボーンデジタルさん主催のセミナーからだそうです。
引用元 http://cgworld.jp/interview/201604-camera.html

レンズと画角のちがいを知り、表現に活かす
CG制作者のための画角講座

2016年1月、長尾健作氏を講師とするセミナー「カメラの構造と特徴を学ぶ!- これを3DCGに生かせば表現の質が向上します -」が、株式会社ボーンデジタルの主催で開催された。本記事では、レンズと画角に関する解説を中心にセミナーの模様をお伝えする。現実空間、3DCG空間を問わず、撮影時の画角がちがえば、見る人に与える心理効果は大きく変わる。だからこそ、CG制作者であっても、画角に対する理解を深めてほしい。

撮影前に表現コンセプトを決め、それに合致した画角を選ぶ
3DCG画像は、3DCG空間内のカメラによる"撮影"を経てレンダリングされる。そして、CGのカメラは実写のカメラの機能を模倣している。その代表的なものがレンズの画角だ。実写カメラの場合、単焦点レンズを焦点距離のちがうものに交換したり、ズームレンズの焦点距離を変更したりすると、画角が変化する。CGカメラの場合には、パラメータの数値を変えることで焦点距離や画角を変更できる。
画角が変わると、撮影できる範囲が変わる。例えば、画角の狭い望遠レンズは、撮影できる範囲も狭い。一方で、画角の広い広角レンズは、撮影できる範囲も広い。さらに、変わるのは撮影範囲だけではない。望遠レンズほど、被写体の前後方向における、焦点の合う範囲(被写界深度)が狭く(浅く)なる。一方で、広角レンズほど被写界深度は広く(深く)なる。また、広角レンズになるほど、撮影された画像の歪みが目立つ傾向にある。

以上のように、画角を変えると撮影できる画像も変わるため、見る人に与える心理効果も変わってくる。そのため実写・CGを問わず、撮影を始める前に、見る人にどんな印象をもってほしいのか、表現コンセプトを決める必要がある。そのうえで、表現コンセプトに合致した画角を選ぶという過程を経ることが大切だ。

なお、CGカメラは実写カメラの機能を完璧に再現しているわけではなく、両者には異なる点もある。両方のカメラで繰り返し撮影経験を積み、それぞれの特徴と得られる画像のちがいを理解できれば理想的といえる。

画角を理解するための3STEP
ここからは、図解や具体的な事例を交えつつ、画角について解説しよう。

STEP 1 そもそも、画角とは何か?
画角とは、画像(写真)に写る範囲を角度で示したものだ。画角は、焦点距離の長さ、あるいは撮像素子のサイズによって変化する。焦点距離とは、レンズから撮像素子までの距離のことで、mm単位で表す。撮像素子とは、レンズを通して入ってきた光を電気信号に変換する部品のことだ。銀塩写真(アナログ写真)の場合は、撮像素子の代わりにフィルムが用いられる。

焦点距離が長いレンズは画角が狭く、短いレンズは画角が広くなる。例えば、焦点距離135~300mm程度のレンズは望遠レンズとよばれ、画角は20度以下となる。一方で、焦点距離24~35mm程度のレンズは広角レンズとよばれ、画角は50~90度程度となる。

また、焦点距離が同じでも、撮像素子のサイズが変われば画角も変化する。撮像素子が小さいほど画角は狭くなり、撮像素子が大きいほど画角は広くなる。
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▲撮像素子が同じでも、焦点距離が長いレンズは画角が狭くなり<上>、短いレンズは画角が広くなる<中>。一方で、焦点距離が同じでも、撮像素子が小さいほど画角は狭くなり<中>、撮像素子が大きいほど画角は広くなる<下>

STEP 2 画角のちがいと、心理効果
続いて、望遠レンズ、広角レンズ、その中間の画角を有する標準レンズで撮影した画像のちがいを紹介しよう。望遠レンズを使うと、遠くの被写体が、まるで目の前にあるかのような画像を撮影できる。必然的に、手前にある被写体と奥にある被写体が実際よりも接近して見えるようになり、遠近感が減少する。広角レンズを使うと、実際よりも遠近感を強調した開放感のある画像を撮影できる。

「人間の目は、20~90度くらいの範囲で視野を自由に調整できます。例えば特定の対象に集中したい場合には、望遠レンズのように視野が収縮します」と長尾氏は解説する。つまり、見る人の意識をキャラクターへと誘導したいなら、望遠レンズでキャラクターを大きく撮影すると良い。反対に、そのキャラクターがどんな場所にいるのかを伝えたいなら、キャラクターを含めた広範囲の風景を望遠レンズで撮影すれば良いというわけだ。

なお、標準レンズの焦点距離は50mm程度で、画角は50度程度となる。「人がリラックスしているときの視野に近いとされており、日常風景の描写や、平和・安心といった雰囲気を演出したい場合に適しています。同時に、平凡で退屈な印象を与える効果もあります」(長尾氏)。
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▲焦点距離300mm、画角8度の望遠レンズで撮影。被写界深度が浅いため、背景が大胆にボケている。なお、映像制作では、人間の視野に近い20~50度の中望遠レンズの方が多用される
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▲焦点距離50mm、画角46度の標準レンズで撮影。被写界深度、画像の歪みは、望遠レンズと広角レンズの中間程度。奇をてらうことなく、日常の幸せや安心感を描くのに適している
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▲焦点距離24mm、画角84度の広角レンズで撮影。撮影できる範囲が広く、被写界深度が深いため、周辺環境の説明に適している。一方で画像の歪みが大きいため、商品カタログなどには適さない

STEP 3 CGカメラの画角設定
STEP2では、実写カメラで撮影した作例をもとに、画角のちがいと、見る人に与える心理効果の関係を紹介した。基本的にCGカメラを使った場合も、同様の事象を再現できる。ただし、原則として90度以上の画角での画づくりは避けた方が良いと長尾氏は語る。「映画やTVの映像の多くは、人間の視野に近い20~90度の画角で撮影されています。それ以外の画角の使用は、かなり特殊なシーンに限定されます。つまり我々は、90度以上の超広角や、20度以下の望遠レンズで撮影された映像をほとんど目にしたことがないのです」。

CGの場合、パラメータの数値を変えるだけで、簡単に超広角、望遠、超望遠の画像をレンダリングできる。しかし、そうやってつくられた CGは、見る人に違和感を与え、"CGっぽい"という印象を抱かせるという。「見慣れない画像を見せられても、人は納得できないし、感情移入もできません。非常にリスクが高い画角だと言えます」。加えて、現実の超広角レンズと、CGの超広角レンズとでは、画像の歪み方がまったくちがう。CGカメラを設定する際には、今回解説したことを意識しつつ、表現コンセプトに合致した最適な画角を探ってほしい。
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▲方眼紙で取り囲んだ空間内に立方体を配置し、画角85度の広角レンズで撮影した実写の画像<左>と、それを3ds Maxのカメラで再現したCGの画像(右)。方眼紙や立方体の見え方に大きなちがいはない
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▲上と同じ被写体を、画角120度の超広角レンズで撮影した実写の画像<左>と、それを3ds Maxのカメラで再現したCGの画像<右>。実写の場合は樽形に歪んでいるのに対し、CGの場合は前後方向に間延びして、立方体が直方体のように見えている

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